エンターテインメント系業界などの、BtoCビジネスモデルを採用している企業であれば、なんらかのタイミングで外部から広く顧客を集めるイベントを開催することがあります。イベントを成功させるためには様々な工夫が必要です。もともと単発で行う予定だったイベントが高評価を受け、2回、3回と継続することもあれば、反対に複数年にわたって開催していたイベントが盛り上がらず、今後の開催が見送られるということもあります。
イベントの成否を決定づける要因の9割9分は、事前の準備にあります。残りの1分は当日の天候や災害など、予期しえぬ出来事です。裏を返せば、イベントが盛り上がらなかった、成功とはいえない結果だったという場合には事前の準備に不備や原因があります。
では、イベントを盛り上げ、大盛況のうちに終わらせるためにはどのような準備が必要なのでしょうか?
どのようなイベントにしたいか、というとなかなか具体的なイメージが沸きづらいものです。そのような場合には発想を転換し、「自分が来場者なら、どのようなイベントには行きたくないか」と考えることが重要です。人によって条件は様々ですが、多くの人は以下のイベントにはなるべく行きたくないでしょう。
・開催時間が事前情報と違う
・スタッフ同士がイベントには関係ない話を延々としている
・イベント進行の手際が悪く、何をしているか分からない
・来場者が妙に少ない
これらの特徴があるイベントは多くの場合「グダグダだなぁ」という評価を受けます。企業主催のイベントでこのような事態になれば、イベントの評価はもちろんのこと、そのようなイベントを開催した企業のイメージも失墜します。
近年はスマートフォンで誰でも簡単に画像や動画の撮影ができ、SNSに投稿すればあっという間に情報が拡散します。SNSの情報をもとにまとめサイトが記事を作れば、たとえ最初にSNSに投稿したユーザーが対象の投稿やアカウントを消去したとしても、画像や動画はいつまでも残り続けます。
グダグダなイベントになる原因には、担当者や関係者のプランニング能力の低さにあります。規模にもよりますが、成功するイベントの裏には相当な準備期間があります。確立したノウハウ・マニュアルがなければ1つのイベントに半年どころか、1年や2年の準備期間を費やすことはなんら珍しいことではありません。
どのようなタイプのイベントにしろ、真っ先に行うべきことはタイムスケジュールの設定です。どの程度の時間会場を借りるのか、設営や撤収にはどれほどの時間をかけられるのかなど、イベント当日だけではなく、イベント開催日前後2日ほどのスケジュールを設定しましょう。そこから逆算して、様々な手配を行うスケジュールを組みます。イベント企画会社に依頼する場合にも、企画会社に任せきりにするのではなく複数人の担当者を配置し、スムーズにやり取りができるようにしましょう。
また、イベントの規模によっては当日に派遣イベントスタッフを利用することもあるでしょう。その場合、イベントや業務の内容に勘違いが生まれないよう、詳細な情報を派遣会社側に通達する必要があります。持ち物などがあればできる限り細かく指定しましょう。
集客に関しては、イベント開催日の半年前から告知をはじめ、開催1~2か月前から公式ブログの設置やネット広告等への出稿など、宣伝に本腰を入れることでスムーズに集客が可能です。また、イベントの種類によっては当日たまたまイベントを知り来場する、飛び入り参加者の存在も無視できません。会場には看板やポスターを設置するだけではなく、たとえばこの会社のようなダンサー派遣を利用し、人々の目を惹くようなショー、パフォーマンスなどを開催するのもよいでしょう。